【矢島慎也】器用なプレーとモデルケースとして抑えたい不器用な移籍

 「ファン・サポーターの皆さん応援有難うございました。チームが悪い状況の中、結果を出せず悔しいです。この悔しさを忘れずにまた次のチームで頑張ります」とコメントを残したが、レンタルとはいえ、もう戻ってこないかのような内容だ。もしくはまた、岡山やリオ五輪で培った自信にヒビが入ってしまったかもしれない。


 ベガルタ仙台としては願ってもない移籍獲得となったが、サイドもオフェンシブもボランチもこなせる矢島慎也の獲得は相当に大きい。かつては渡部博文、三田啓貴らがステップアップし、現在は野津田岳人や板倉滉らがレンタルをきっかけに定位置を得ており、矢島にとっても自信を回復するためのチームとしてはうってつけだろう。

 しかし考えるべくは、移籍チームのミスマッチだ。社会人の転職もそうだが、自信喪失にまで至ってしまう移籍は問題だ。金銭、チャレンジ、出場機会、願望等複数ある中で、果たされない約束や視点の喪失から目を背けてはならない。小さい枠組みで戦うことは近視眼的だ。世界と戦うレベルアップを、選手や代表チーム以外でも積み上げていかねばならない。



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