【山本理仁】トランジションでの立体的視野とキックコントロール|クラブユース選手権2018

左利きの展開力に一日の長を感じる山本理仁

 2018年のクラブユース選手権U-18大会も25日にグループリーグを終えた。ゴールシーンのみならず、出場選手の特筆すべきプレーにフォーカスしたい。23日に行われたヴィッセル神戸U-18vs東京ヴェルディユースの一戦で魅せたのは、U-19~U-17日本代表MF山本理仁(東京V)だ。当該世代であるU-17日本代表だけでなく、既にU-19日本代表にも飛び級で兼務する山本は左足から繰り出すボールの質やコントロールが既にプロの域にある。
 1点リードされた前半アディショナルタイム。暑さから神戸FW陣のプレスが弱くなると、あえて人数の多い真ん中にボールを持ち出して右サイドのDF三浦雅人にボールを預ける。瞬間的に逆サイドへ指示を出し、リターンを受けた山本は間延びした神戸DF陣の裏へ向けて走り出すチームメイトへ立体的なミドルパスを繰り出した。結果的にそのボールが起点となり、主将森田晃樹が決めて追いついた。
 フィードの巧さはもちろんのことながら、ピッチ上の選手たちのポジショニングと、ゴールを見据えた上で時間を作り出した山本理仁の一本のパスに、代表レベルの凄みを覚えた。



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