GKは既に最終局面だ。川島永嗣・中村航輔の2枠が決定し、最後の一枠を東口順昭と西川周作で争う。楢崎正剛や川口能活、曽ヶ端準らW杯経験組を第3GKに据える考え方も少なからず残されているが、彼らの状況を考えれば東西対決で決まるだろう。
前ページの通り、キャラクターが決まっていることから、酒井宏、遠藤航、吉田、昌子、槙野、植田、長友、車屋の8名が最もな候補だろう。酒井高、森重、三浦、宇賀神の4名がラージグループ入りか。明確にレギュラー、サブ、ラージと層が分かれているからこそ、勝ち切るために何が必要かはそれぞれにかかっている。CB谷口彰悟は実力的に申し分ないものの、役回りとして不足な部分が見えてしまう。
中盤6枠も明確だ。長谷部に加え、バランサー・ハンター・ファイター・コンダクター・パサーの5名が必要とされる。
バランサーは2ボランチでもアンカーでも対応可能な選手が必要となるため、三竿健斗でほぼ決まりだろう。ハンターとファイターには相手方から奪う能力や前線へ運ぶ能力が必要とされ、井手口陽介、山口蛍が有力候補だが、井手口に問題がある場合は今野泰幸となるだろう。
トップ下やインサイドハーフとなるコンダクターとパサーには香川真司と清武弘嗣になる。今回招集された柴崎岳、森岡亮太、大島僚太が彼らの代役筆頭候補だ。
ポストプレイに秀でる大迫勇也がいなければ成り立たないが、残る5人はチャンスメイク能力とフィニッシュ能力で雌雄が決される。
右は本田圭佑と宇佐美貴史、左は乾貴士と原口元気、中央に杉本健勇の5人が最有力候補だ。ウイングの4名はそれぞれチャンスメイカーとフィニッシャーで分け、中央はポストプレイヤーとフィニッシャーを据えた。バックアップには、浅野拓磨、久保裕也、中島翔哉、小林悠が入る。
最後に、リオ世代以降の大逆転候補入りが起こりうるかどうかだ。
GKは筆頭格が大迫敬介(サンフレッチェ広島)となるため、ここは厳しい。
DFはRSB小池龍太(柏レイソル)、CB菅原由勢(名古屋グランパス)の2名が候補となる。小池は現状のサイドバック候補者全てにスクランブルが発生した場合にほかならないが、前出のバックアップ要素を兼ね備える貴重な存在だ。その点で言えば、全てのバックアップを兼ね備える菅原は17歳といえど侮れない存在だ。U-12世代からユーティリティー性と高いスキルで重宝されてきたがフル代表でも活かされそうだ。
MFでは久保建英(FC東京)…と言いたいところだが、守備力を必要とする現体制下ではさすがに厳しい。ラージグループ入りが目される大島僚太が唯一にして最大のチャンスを有している。
最後のFW枠には、堂安律(フローニンヘン/オランダ)に若干の可能性は残るか。ただそれ以上に、このような大会だからこそ「ラッキーボーイ」的存在も、勝ち上がるためには必要不可欠だ。過去には大黒将志(現・栃木SC)、巻誠一郎(現・ロアッソ熊本)らが担ったこの役目を豊川雄太(オイペン/ベルギー)に託したい。先日の『伝説のハットトリック』はもちろん、U-23時代にも起こしている奇跡を、彼ならば起こしてくれるのではないかと期待してしまう。
南アフリカがアテネ世代の集大成ならば、ロシアはロンドン世代の集大成となる大会だ。過去大会では30%程度が切符を掴み続けていたが、OAの吉田に加え、酒井宏、山口に確定ランプが灯っているだけで、酒井高、宇佐美、清武がどこまで食い込めるかに注目が集まる。
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