【選手名鑑】ルカ・ヨビッチの現在地|フランクフルトを牽引する20歳の新星ストライカー

 2018-19シーズン、レバンドフスキらビックネームを抑えてブンデスリーガの得点ランキングのトップに立つフランクフルトに所属するルカ・ヨビッチ。10代からセルビア国内で注目を集めていたヨビッチだが、世界から注目を浴び始めたのはフランクフルトへと移籍した2017-18シーズンからだろう。公式戦で9ゴールを決める活躍を披露し、チームの30年ぶりのタイトル獲得にも貢献。そしてロシアW杯を経て臨んだ2018-19シーズンは更なる躍進を遂げている。2018年12月10日現在、公式戦19試合に出場し15ゴールを記録。15ゴールというのはあの”メッシ”や”ネイマール”、”レバンドフスキ”に続くゴール数であり、クリスティアーノ・ロナウドの11ゴールを上回る。この活躍により移籍市場の注目株となっている。

目次



 

ヨビッチのプレースタイルと選手紹介

 
 コロンビア代表FWファルカオとも比較されるストライカー。スペースへの飛び出しやポジショニングが上手く、左足、右足、頭で精度の高いシュートを打てる。しかし、稀に集中力不足で決定機を外すなど改善点も見受けられる。
 

ヨビッチのプロフィール

 

選手名 ルカ・ヨビッチ(Luca Jvic)
ポジション CF/LWG/RWG
出身 ビイェリナ/ボスニア・ヘルツェゴビナ
年齢/生年月日 22歳/1997年12月23日
身長・体重 181cm・79kg
現所属チーム/背番号/利き足 フランクフルト(ドイツ)/8/両足
代表/デビュー年 セルビア代表/2018年9月8日
過去所属 ベンフィカ(ポルトガル)、レッドスター(セルビア)
クラブ・代表タイトル DFBポカール(フランクフルト)、リーガNOS優勝2回(ベンフィカ)、セルビア・スーペルリーガ優勝2回(レッドスター)
個人タイトル なし

 

幼少期から育成組織入団まで

 
 ヨビッチは、1997年12月23日にボスニア・ヘルツェゴビナの大都市である「ビイェリナ」に生まれた。父は元プロサッカー選手であるミラン・ヨビッチ。幼い頃にセルビアへ移り住み、5歳の時にサッカーを始めた。2004年、首都ベオグラードで展開している4歳から12歳の子供を対象にしたサッカーの育成組織に入団。ここでの活躍により2005年、8歳の時にレッドスターの下部組織へ入団した。

16歳でクラブをリーグ優勝に導く

 
 抜群の才能の持ち主であったヨビッチは、13-14シーズンのシーズン最終節ボイボディナ戦で1点ビハインドの後半73分から途中出場を果たす。セルビアのレジェンドであるデヤン・スタンコビッチ氏が保持していたクラブ歴代最年少出場記録を更新する16歳5ヶ月5日という若さでの出場だった。そして出場から2分余りで結果を残す。後半76分に3-3の同点に追いつくゴールを決めてみせたのだ。試合はこのまま終了。2位のパルチザンに勝ち点「1」差で優勝を決めた。得失点差ではパルチザンが上回っていたため、ヨビッチのゴールがなければレッドスターは優勝を逃していた。

 シーズン終了後に正式にトップチームへと昇格。14-15シーズンは後半戦から先発出場の機会を増やし22試合で6ゴールを記録。優勝こそ逃したものの10代の選手では十分すぎる活躍をみせた。続く15-16シーズンは現横浜F・マリノスに所属するウーゴ・ヴィエイラにポジションを奪われサブに回るも、第22節までに5ゴールを記録した。
 

ポルトガル王者ベンフィカへ完全移籍

 
 2016年冬、ポルトガルの強豪ベンフィカへの完全移籍が発表された。当時ベンフィカにはエースの元ブラジル代表FWジョナスを始め、メキシコ代表FWラウール・ヒメネス、ギリシャ代表FWコンスタンティノス・ミトログルら実力者が在籍しておりトップチームではなくセカンドチームでのプレーが主戦場となった。
 

 
 2017年夏、ドイツのフランクフルトへ2年間の買い取りOP付きのレンタル移籍をすることが発表された。買い取りOP額は1250万ユーロ。この移籍に関して最も貢献したのが、ブンデスリーガ史上初の女性スカウトであるエレナ・コスタ氏だ。彼女はベンフィカの下部組織で仕事をしたことがあり、トップチームで出場機会に恵まれていなかったヨビッチをスカウトしたのであった。第4節アウクスブルク戦で途中出場からデビューを飾ると後半80分に挨拶代わりのゴールを記録。その後はしばらくサブでの起用が続いたが、後半戦になるに連れ出場機会が増加。第26節からは4試合連続ゴールを記録した。またDFBポカール準決勝ではチームを勝利に導く決勝点を記録。チームはバイエルンとの決勝戦でも勝利し30年ぶりのタイトルを獲得した。シーズン終了後、ロシアW杯の直前でセルビア代表へ初選出。W杯メンバーにも名を連ね、グループステージ第3戦ブラジル戦にも出場した。
 

覚醒

 
 ニコ・コバチ監督が退任し18-19シーズンからはアディ・ヒュッター新監督が就任。開幕当初は控えに回っていたが、第6節ハノーファー戦で途中出場から1ゴールを決めると、ここからヨビッチの覚醒が始まる。続くホッフェンハイム戦では1ゴール1アシストを記録。そして第8節デュッセルドルフ戦では驚異の1試合5ゴールを記録した。この試合で樹立した記録は以下の通り。

・セルビア人史上初めてブンデスリーガでハットトリックを達成
・フランクフルトの選手史上初の1試合5得点
・ブンデスリーガ史上最年少で1試合5得点を達成

 この活躍で得点ランキングトップに立つと、その後もゴールやアシストを量産。ブンデスリーガ第13節終了時点で10ゴール4アシスト、ELでは5試合で5ゴールを記録とチームの躍進に大きく貢献している。

移籍の噂

 この活躍に目をつけているのが世界屈指のビッククラブ達だ。最も獲得の可能性が高いと報道されているバイエルンは、前線の高齢化などの影響に伴い不調に喘いでいる。特にエースのレバンドフスキは、昨季リーグ戦で1試合平均0.97ゴール、シュート3.57本、決定率が27%だったのに対し、今季は1試合平均0.58ゴール、シュート2.75本、決定率は21%とゴールに関わる数字が低下している。カップ戦では結果を残しているとはいえ、肝心のリーグ戦では例年と比べると低調なパフォーマンスとなっている。その後釜として獲得候補にリストアップされているのが20歳のヨビッチだ。レバンドフスキ同様、頭、右足、左足でゴールを奪えるストライカーであり、フランクフルト時代にニコ・コバチ監督が獲得した選手だ。前線の若返りを図るためにも獲得に動くことは間違いないだろう。他にもバルセロナやリバプールが獲得に興味を示していると報じられている。今後の動向から目が離せない。

*データは全て2018年12月3日現在

《ヨビッチがこれまで達成した主な記録》

 

ヨビッチの動画

 
《デュッセルドルフ戦での5ゴール》



 

年度別出場成績

 

2018-19/フランクフルト(第14節終了時)

ブンデスリーガ  12試合10ゴール4アシスト
UEL        5試合5ゴール0アシスト
DFBポカール    1試合0ゴール0アシスト
スーパーカップ   1試合0ゴールアシスト

2017-18/フランクフルト

ブンデスリーガ  22試合8ゴール1アシスト
DFBポカール    5試合1ゴール1アシスト

2016-17/ベンフィカ

リーガNOS     1試合0ゴール0アシスト

2015-16/レッドスター/ベンフィカ

スーペルリーガ  19試合5ゴール2アシスト
セルビア・カップ 2試合1ゴール0アシスト

UCL        1試合0ゴール0アシスト

2014-15/レッドスター

スーペルリーガ  22試合6ゴール2アシスト
セルビア・カップ 2試合0ゴール0アシスト

2013-14/レッドスター(セルビア)

スーペルリーガ  1試合1ゴール0アシスト



 

 



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