手放しで喜べない『結果』と選手の強みを活かす『ハーフスペースとワイドアロー』

ハーフスペース有効活用術

 3点目のオウンゴール(起点・柴崎岳)と4点目の個人技ゴール(得点・香川真司、アシスト・大迫勇也)を除く乾貴士の2得点はハーフスペースを有効に活用した擬似的な縦の早さを実現させたものだった。

 結果として勝利は自信を回復させ、香川真司が結果を残したことにより楽観的な味方や、W杯に対する盛り上がりが着火し始めるのは間違いない。しかし、この戦術はまだ強豪国相手に試すことのできる代物ではない。状態の確認が取れていない酒井宏樹(マルセイユ)や大島僚太(川崎フロンターレ)、連動した攻撃がまだ皆無の主力メンバーに加え、毎試合失点に絡んでしまっている吉田麻也(サウサンプトン)やロストのきっかけになっている本田圭佑(パチューカ)ら主力と目されているメンバーにはまだまだ不安がある。
 あくまでパラグアイは圧倒的な格下状態だった。自信が最高のスパイスとなり、ロシアの地で仕上げに挑んでもらいたい。



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