【選手名鑑】ジョー・ゴメスの現在地|将来のイングランド代表のディフェンスリーダー

 2019-20シーズン、”世界最高のDF”であるオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクの相方として自身のポジションを確立させたイングランド代表DFジョー・ゴメス。

 17歳でプロデビューを果たし、20歳でイングランド代表デビューを飾った”イングランド期待の逸材”は2019-20シーズンに大きく成長を遂げた。2019-20シーズン以前のリバプールでは主にRSBとしてプレーすることが多かったゴメス。その経験で培ったスピードを活かしたカバーリングは今やプレミアリーグ随一であり、隣でプレーするファン・ダイクも称賛の声を惜しまない。また、既にイングランド代表で最高のCBに押す声も少なくない。

 だが、リバプールのレギュラーCBになるまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。それでは、ゴメスのこれまでのキャリアを振り返っていこう。

目次



ジョー・ゴメスのプレースタイルと選手紹介

● プレミアリーグを代表するCBの1人。本職のCBの他、RSB、LSBでもプレー出来るユーティリティ性も武器。
● CBに必要な能力すべてをハイレベルに兼ね備えており、SBでプレーすることで培ったカバーリングの上手さはプレミアリーグ随一。
● 尊敬する選手はリオ・ファーディナンド。また、Netflixで配信された「The Last Dance」を見てマイケル・ジョーダンのプロ意識の高さから多くのインスピレーションを得たと明かした。
● リバプールOBのジェイミー・キャラガーはゴメスのことを「リバプールの将来のディフェンスリーダー」と太鼓判を押している。
● 負傷することが多い。リバプール加入後は毎シーズン負傷離脱を繰り返しており、これまで計500日以上鮮烈を離れている。
● 2019年11月、リバプール vs マンチェスター・シティにおいてラヒーム・スターリングと口論に。その翌日、代表の練習場の食堂内でも再び口論に至り、スターリングは3日後に行われるモンテネグロ戦のメンバーから外れた。後日、2人は和解。
● 2014年のプロデビュー後、トップチームでのゴールはない。
● チャールトン所属時は実家通いだったため、リバプール移籍後に最も苦労したことは自炊。現在は家族やガールフレンドのサポートがあり改善した。

ジョー・ゴメスのプロフィール

選手名 ジョー・ゴメス(Joe Gomez)
ポジション CB/SB
出身 イングランド/ロンドン
年齢/生年月日 22歳/1997年5月23日
身長・体重 188cm・77kg
現所属チーム/背番号/利き足 リバプール(イングランド)/12/右足
代表/デビュー年 イングランド代表/2017年11月10日
過去所属 チャールトン
クラブ・代表タイトル CWC:1回、UCL:1回、UEFAスーパー杯:1回(リバプール)
U-17欧州選手権:1回(イングランド代表)
個人タイトル ベストイレブン(U-17欧州選手権/2014)

幼少期からプロ選手になるまで

 ジョー・ゴメスは1997年5月3日にイングランドのロンドンにてガンビア人の父親とイングランド人の母親の間に生まれた。10歳の時にロンドンに本拠地を置くチャールトン・アスレティックの下部組織に入団。当時からずば抜けた才能の持ち主で13歳の時にU-18チームの試合に出場した経験がある。

 12年からはイングランドの年代別代表にも選出され、14年5月に行われたU-17欧州選手権にも出場。全5試合にフル出場し、決勝戦ではオランダ代表をPK戦の末に下した。また、同大会のベストイレブンにも選出された。

17歳でプロデビュー

 U-18チームや代表での活躍が評価され、2014-15シーズンよりトップチームに帯同。当時17歳ながら背番号「3」を与えられ、シーズン開幕早々の8月12日のEFLカップ1回戦でRSBとしてフル出場。トップチームデビューを果たした。その後もSBとして多くの試合に出場した。シーズン終盤の第34節からはCBとしてレギュラーに定着し、シーズンを通じて公式戦24試合に出場した。シーズン終了後にはリバプールをはじめアーセナルやマンチェスター・シティ、アストン・ビラなどが獲得に興味を示した。

争奪戦の末、リバプールへ完全移籍

 2015年6月20日、プレミアリーグに所属するリバプールが完全移籍で獲得したと発表した。移籍金は350万ポンドで5年契約を結んだ。プレミアリーグ開幕戦のストーク戦でLSBとしていきなり先発に抜擢されると86分にコウチーニョの決勝ゴールをアシスト。鮮烈デビューを飾ったゴメスはその後もLSBとして試合に出場し続けるが、10月のイングランドU-21代表にて前十字靭帯を損傷。およそ1年間のリハビリ生活を経験する。

 前十字靭帯の損傷から1年後の2016年10月にファーストチームのトレーニングに復帰。11月からはU-21チームの試合に出場した。トップチームでは年明けのFAカップ3試合に出場した。

RSBとしてレギュラーに定着

 2017-18シーズンからは前シーズンまでレギュラーとしてプレーしていたナサニエル・クラインが長期離脱を余儀なくされたため、クロップ監督はゴメスをRSBのレギュラーに抜擢。再びトップチームの主力としてプレーすることとなった。

2017年11月、イングランド代表に初選出。初のベンチ入りとなった国際親善試合ドイツ戦で25分にフィル・ジョーンズが負傷。急遽出番が回ってきたゴメスだったが、安定したプレーでクリーンシートに貢献。続くブラジル戦では先発フル出場し、強豪相手に2試合連続のクリーンシートを達成。そのパフォーマンスは国内外から高い評価を得た。

 2017-18シーズン、リバプールはCLで躍進を続け2006-07シーズン以来の決勝進出を達成。決勝ではレアル・マドリード相手にロリス・カリウスのミスが響き1-3で敗戦。同シーズンに公式戦31試合に出場していたゴメスだったが、シーズン終盤は足首のケガに悩まされCL決勝も出場しなかった。また、シーズン終了後に行われたロシアW杯も足首のケガのため不参加となった。

CBのレギュラーに抜擢されるも…

 ロシアW杯出場を逃したゴメスだったが、2018-19シーズンは開幕前にデヤン・ロブレンが負傷したことによりCBのレギュラーに定着。シーズン開幕から12月までCBのレギュラーとしてプレーしたが、12月に行われた第15節バーンリー戦で足首を負傷。4月中旬までの長期離脱を余儀なくされた。

 ゴメスの負傷中にマティプがレギュラーに定着していたため、復帰後にゴメスのレギュラーポジションはなかった。復帰後に唯一、先発出場した試合がCL準決勝1st legバルセロナ戦。AWAYでなるべく失点を避けたかったリバプールは守備的なタスクを求めゴメスを先発に抜擢した。しかし、自身のサイドから先制点を喫するなど、ジョルディ・アルバの対応に苦労しチームは0-3で敗れた。その後、準決勝2nd legで歴史に残る大逆転劇を演じ、決勝戦ではトッテナムに勝利。2004-05シーズン以来のCL優勝を達成した。しかし、バルセロナとの1st leg以降、先発起用されなかったゴメスにとっては悔しさの残るシーズンとなった。

再びCBとしてレギュラーに定着

 2019-20シーズンの開幕戦も先発に名を連ね、3シーズン連続の開幕スタメンの座を勝ち取った。しかし、レギュラー獲得とはならず、2節以降はCLや国内カップ戦を除くとジョエル・マティプ、デヤン・ロブレンにスタメンの座を奪われることとなった。リーグ戦では主に試合終盤の守備固めとして起用されていたが、12月にマティプ、ロブレンがいずれも負傷離脱したことに伴いスタメンに復帰。するとシーズン前半戦でクリーンシートを達成することが困難だったリバプールの守備陣が安定。

 これはデータとして顕著に現れている。今季、リバプールは第29節終了時点リーグ戦で21失点、クリーンシートを12試合で達成している。ゴメスは全29試合のうち、およそ半分の14試合で先発出場。ピッチ上でわずか5失点しか喫しておらず、10試合でクリーンシートを達成している。

 2019-20シーズンのリーグ戦で全試合に出場しているフィルジル・ファン・ダイクの相方がゴメス、もしくはゴメス以外(マティプ、ロブレン)で平均失点を比較すると突出しているゴメスの好成績がわかるだろう。ゴメスとファン・ダイクがコンビを組んだ時の平均失点が0.38点に対し、マティプの場合が0.71点、ロブレンの場合が1.22点と大きな差が生じている。

 リバプール加入から約4年半、ようやく本職のCBのポジションで自身の地位を確立したジョー・ゴメス。まだ成長途中の22歳DFは、2021年夏に控えたEUROにおいての活躍も期待されている。

ジョー・ゴメスの動画



年度別出場成績

2019-20/リバプール(第29節終了時)

プレミアリーグ 19試合
CWC       2試合
UCL       7試合
FAカップ     2試合
EFLカップ    2試合
UEFAスーパー杯  1試合
コミュニティー・シールド 1試合

2018-19/リバプール

プレミアリーグ 16試合
UCL       9試合

2017-18/リバプール

プレミアリーグ 23試合2アシスト
UCL       5試合
UCL予選     1試合
FAカップ     1試合
EFLカップ    1試合

2016-17/リバプール

FAカップ    3試合

2015-16/リバプール

プレミアリーグ  5試合1アシスト
EL        2試合

2014-15/チャールトン

FLC       21試合1アシスト
FAカップ    1試合
EFLカップ    2試合





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