17年1月にジェラール・ロペス新オーナーが就任してから再びリーグ・アンでの存在感が高まっている古豪リール。2018-19シーズンは、積極補強や就任2シーズン目となったガルティエ監督の戦術も浸透し、リーグ2位へと大きく躍進。その躍進の原動力となったのが同シーズンにリーグ最優秀GKに選出されたフランス人GKのマイク・メニャンだ。メニャンは身体能力を活かしたセービングでリールのリーグ最少失点に大きく貢献した。そして2020-21シーズンは38試合で喫した失点はわずか23、21試合でクリーンシートを達成し、リールを10年ぶりのリーグ・アン優勝に導いた。
2021年5月27日、ACミランへの完全移籍が発表された。リールを優勝に導き、フランス代表にも定着しているメニャンのこれまでのキャリアを振り返る。
- 【選手紹介】マイク・メイニャンのプレースタイルと選手紹介
- 【選手紹介】マイク・メイニャンのプロフィール
- 【ヒストリー】幼少期からプロ選手になるまで
- 【ヒストリー】出場機会を求めリールへ移籍
- 【ヒストリー】新オーナー就任により積極補強を敢行
- 【ヒストリー】リーグ最少失点&リーグ最優秀GK
- 【ディスコグラフィー】紹介動画
- 【ディスコグラフィー】年度別出場成績
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マイク・メニャンのプレースタイルと選手紹介
● 身体能力を活かしたセービングと波の少ない安定したパフォーマンスでチームの最後の砦となる選手。また、PKストップを得意としており、これまでリーグ・アンで7本のPKを止めている。
● パリ・サンジェルマン所属時に練習中、イブラヒモビッチの強烈なシュートを止められなかったメニャンに対してイブラヒモビッチは「お前はクソみたいなGKだな。」と発言。するとメニャンは次のシュートを止め、イブラヒモビッチに対して「クソみたいなFWだな。」と恐縮せず言い返した。その日の練習後、イブラヒモビッチに呼び止められ、「君の人間性が好きだ。」と”世界最強FW”から好感を得ることに成功した。
● 2012年に行われたU-17欧州選手権に主将として出場した。
マイク・メニャンのプロフィール
選手名 | マイク・メニャン(Mike Maignan) |
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ポジション | GK |
出身 | フランス領ギアナ/カイエンヌ |
年齢/生年月日 | 24歳/1995年11月28日 |
身長・体重 | 191cm・89kg |
現所属チーム/背番号/利き足 | リール(フランス)/16/右足 |
代表/デビュー年 | フランス代表/- |
過去所属 | パリ・サンジェルマン |
クラブ・代表タイトル | – |
個人タイトル | リーグ・アン最優秀GK(2018-19) |
幼少期からプロ選手になるまで
マイク・メニャンは1995年11月28日にフランス人の父とハイチ人の母の間にフランス領ギアナのカイエンヌで生まれた。8歳でフランスへ引っ越し、ヴィリエ・ル・ベルというチームに入団。当初はフィールドプレイヤーとしてプレーしていたが、後にGKに転向する。
09年にパリ・サンジェルマンの下部組織に入団。10年にはフランスU-16代表に選出された。その後、クラブと代表での活躍が認められ、13年夏にトップチームとプロ契約を結んだ。同シーズンにキンペンベやコマンらと共にUEFAユースリーグ準々決勝に進出に貢献した。2014-15シーズンはトップチームで8試合にベンチ入りするも、トップチームデビューとはならなかった。
出場機会を求めリールへ移籍
15年夏にリールが完全移籍で獲得したと発表した。移籍金は100万ユーロで5年契約を結んだ。当時、リールの正GKにはヴィンセント・エニェアマが定着しており、メニャンは2番手GKとしての加入だった。ベンチ入り2試合目の第6節にエニェアマが退場したことに伴い、急遽リーグ・アンデビューを飾った。交代直後のファーストプレーでPKストップに成功し、チームのピンチを救った。続く第7節から3試合エニェアマが出場停止処分となったことに伴い、引き続き出番が与えられた。しかし、その後は肩のケガもあり、リーグ戦での出番はなかった。
続く2016-17シーズンはカップ戦を含む公式戦12試合に出場。シーズン後半にエニェアマが負傷離脱したこともあり、第33節からは1番手に定着した。また、17年1月にルクセンブルク出身の実業家であるジェラール・ロペス氏がクラブを買収し、新オーナーとなった、
新オーナー就任により積極補強を敢行
17年夏、ジェラール・ロペス新オーナーとなって初めて迎えた夏の移籍市場でリールはマルセロ・ビエルサ監督を招聘。さらにはアンジェからコートジボワール代表FWニコラ・ペペ(現・アーセナル)やサンパウロからブラジル人MFチアゴ・メンデス(現・リヨン)らを補強。積極補強を敢行したリールだったが、開幕から調子が上がらず11月にはビエルサ監督を解任。後任には元サンテティエンヌ監督のクリストフ・ガルティエを新監督に招聘した。ガルディエ監督就任後もチームはなかなか調子が上がらず、一時は降格圏に沈んだが終盤の3連勝もあり残留圏の17位でシーズンをフィニッシュ。メニャン自身はキャリア最多のリーグ戦34試合に出場したが、リーグワースト3位の67失点を喫した。
リーグ最少失点&リーグ最優秀GK
18年夏の移籍市場では、イブラヒム・アマドゥ(現・レガネス)やイヴ・ビスマ(現・ブライトン)らを1000万ユーロ以上の高額移籍金で放出し資金を拠出。代わりにジョナサン・イコネやジョセ・フォンテやラファエル・レオンらを補強。この補強が大当たりとなったリールは開幕から躍進を続け、リーグ戦を2位でフィニッシュ。前シーズンに67失点していた守備陣もジョゼ・フォンテの加入により安定し、リーグ最少失点の33失点に抑えた。メニャンはリーグ戦全試合に出場。身体能力を活かしたファインセーブでチームの躍進を支え、リーグの年間最優秀GKに選出された。また、メニャンに対しては古巣パリ・サンジェルマンやマンチェスター・ユナイテッドなど多くのビッグクラブが獲得に関心を示したが、19年夏はリールに残留した。
2019-20シーズン、2014-15シーズン以来のCL出場となったリールだったが、結果は1勝も出来ずグループステージで敗退。一方のリーグ戦では、前シーズン同様に良いシーズンを過ごしていたが、新型コロナウイルスの影響で第28節終了時点での打ち切りが決定。3位のスタッド・レンヌと勝ち点1差の4位となり、次シーズンのEL出場権を獲得。リールがCLの出場権を獲得出来なかったため、20年夏にもメニャンに対してビッグクラブから適正なオファーがあれば移籍する可能性も十分にあるだろう。
マイク・メイニャンの動画
年度別出場成績
リーグ・アン 28試合27失点
UCL 6試合14失点
クープ・ドゥ・フランス 3試合4失点
リーグ・アン 38試合33失点
クープ・ドゥ・フランス 3試合2失点
クープ・ドゥ・ラ・リーグ 1試合2失点
リーグ・アン 34試合53失点
クープ・ドゥ・フランス 1試合2失点
クープ・ドゥ・ラ・リーグ 1試合2失点
リーグ・アン 7試合7失点
クープ・ドゥ・フランス 4試合4失点
クープ・ドゥ・ラ・リーグ 1試合3失点
リーグ・アン 4試合3失点
クープ・ドゥ・ラ・リーグ 1試合1失点
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