【データで見るロシアW杯】「史上最弱」今大会開催国ロシア代表が魅せた意地

 「史上最弱の開催国」…このレッテルを貼られたチームがベスト8という快進撃。誰もが予想し得なかった展開だった。
 開幕サウジアラビア戦で5-0の大勝。第2節の今大会の注目選手でもあったFWモハメド・サラー擁するエジプト代表相手にを3-1と2勝目。この時点で早々とグループリーグ突破を決める。グループリーグ最終節ウルグアイ戦は0-3と破れたものの2位通過を果たした。
 決勝トーナメント1回戦「無敵艦隊」スペイン代表相手に1-1、PK戦の末に勝利。70年大会以来、48年ぶりのベスト8進出を果たした。2回戦クロアチア代表にPK戦までもつれ込んだが、惜しくも破れ敗退となった。
 データはデータ会社「Opta」に基づくものである。

DF陣のグループリーグトップのデュエル勝率

 ロシア代表のグループは、サウジアラビア代表、エジプト代表、ウルグアイ代表。この3試合では支配される試合展開になっている。(ポゼッション:サウジアラビア戦38.7%、エジプト戦49.2%、ウルグアイ戦42.3%)
 支配されるという場面で輝いたのはDF陣のデュエル勝率だった。サウジアラビア戦、エジプト戦出場した
 ・右サイドバック マリオ・フェルナンデスは総数25回 勝率64%
 ・左サイドバックのユーリ・ジルコフは総数19回 勝率79%
 3戦出場したセンターバック
 ・イリヤ・クテポフは総数20回 勝率70%
 ・イグナシェビッチは総数22回 勝利77%
 勝率70%を越える数値はグループAにて2試合以上出場した選手の中でロシア代表のこの3選手だけ。
 グループリーグでの4失点はPK、直接FK、DFに当たってコースが変わった失点と、失点したのはわずかセットプレーからの1点だけと、DF陣の守備力の高さ・さらにCBの高身長を活かした空中戦での強さが光った。
 決勝トーナメントでは、セットプレーからの失点、オウンゴールを許したがスペイン戦でハンドを誘発したセットプレーの高さは素晴らしいものがあった。

「新皇帝」MFゴロビンの活躍

 ゴロビンは現在22歳、今大会が初のW杯。その開幕サウジアラビア戦で1ゴール2アシストという大活躍を収め、ロシア代表の司令塔として一気に注目を集めた。チャンス創出回数でも開幕戦以降、回数を更新することは難しかったが、5戦計6回とチームトップの数値を記録した。
 さらに、「無敵艦隊」スペイン代表を下した試合では驚異の走行距離15・96kmと無尽蔵の体力を発揮するなど若き新皇帝がロシア代表の攻守両面で活躍していたことは言うまでもないだろう。

 突出した数値を紹介したが、他の選手も相当な活躍しなければベスト8という功績は残せない。「史上最弱の開催国」と呼ばれた国がW杯というサッカーの祭典でベスト8という輝かしい成績を残せたのは、開催国ならではの観客の声援、最弱と呼ばれたことに対する見返したいという気持ち等、データでは知りえないところが大きく関係していたに違いない。身を挺してシュートブロックする姿、格上の選手相手にハードワークで挑むロシア代表の選手たちには国が違う私達でも目を見張るものがそこにはあった。
 クロアチア戦後、ロシア代表指揮官のチェルチェソフは、「みなさん、おめでとう。ロシア・サッカーは威厳を取り戻した」と手短にファンへメッセージを送った。



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