【クラブ紹介】レアル・マドリードのトップチームに定着できなかった下部組織出身ベストイレブン

▽UEFAチャンピオンズリーグ史上最多優勝など、これまでサッカー界を牽引してきた名門レアル・マドリード。かつては下部組織出身のラウールやグティ、イケル・カシージャスら生え抜きの選手が中心となりクラブの黄金時代を創り上げてきた。

▽ところが現代サッカーは良くも悪くも「金満」になったため、レアル・マドリードにおいては超一流選手を他クラブから大量に引き抜くというのが主流となっている。そのため下部組織出身の多くの選手がトップチームに定着できておらず、現在のトップチームにはナチョ、ダニエル・カルバハル、ルーカス・バスケス、マリアーノの4選手しか下部組織出身の選手がいない。そのうちレギュラークラスの選手はカルバハルのみだ。

▽今回、「Evolving Data」では独自にレアル・マドリードの下部組織出身の選手を調査。すると他クラブで大活躍している選手が非常に多かったので、トップチームに定着できなかった下部組織出身の選手だけでベストイレブンを選出してみました。

*「トップチームに定着出来なかった」の定義はトップチームのベンチ入りメンバーに1シーズンに渡って入れなかった、ということにします。
*これによりマルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリード)は選外となります。
*フェデリコ・バルベルデはカスティージャでのプレー経験があるが、ペニャロールでのプロデビュー後の加入のため下部組織出身扱いにしておりません。

● ダビド・ソリア(David Soria)
国籍:スペイン
Pos :GK
生年月日:1993/4/4(27歳)
身長/体重:192cm/83kg
現所属:ヘタフェ(スペイン)
レアル・マドリード在籍期間:2003年~2008年、2009年~2012年
レアル・マドリード通算:0試合

▽今季リーグ3位の13試合でグリーンシートを達成しているヘタフェの正守護神。10歳でレアル・マドリードの下部組織に入団。選手層の厚いトップチームに昇格できず、退団した後に受けたトライアウトはいずれも不合格。ようやく契約したセビージャでもCチームでキャリアをスタートさせた苦労人である。その後、Bチームを経て2015-16シーズンにトップチームデビュー。18年夏に移籍したヘタフェでは絶対的な正守護神として君臨しておリ、公式戦72試合で66失点、28試合でクリーンシート達成とクラブの躍進に大きく貢献している。この調子が続けば、近年不安定なスペイン代表GKに選出される可能性もあるだろう。

● アシュラフ・ハキミ(Achraf Hakimi)
代表:モロッコ代表
Pos :RSB
生年月日:1998/11/4(21歳)
身長/体重:181cm/73kg
現所属:インテル(イタリア)
レアル・マドリード在籍期間:2006年~2020年
レアル・マドリード通算:17試合1ゴール

▽世界最高のRSBになる素質を持ち合わせている若きスピードスター。8歳でレアル・マドリードの下部組織に入団。ダニエル・カルバハルの後継者として期待されていたが、2016-17シーズンに昇格したトップチームでは国内カップ戦とシーズン終盤のターンオーバーとしての起用が殆どだった。アルバロ・オドリオソラの加入もあり18年夏にドルトムントへローン移籍。以後、2シーズンで公式戦73試合12ゴール17アシストと躍動した。また、20年6月にアルフォンソ・デイビス(バイエルン)に塗り替えられることになるが、その前のブンデスリーガ最速記録時速36.48kmを保持していた。20年夏にインテルへの完全移籍が決定。

● ディエゴ・ジョレンテ(Diego Llorente)
代表:スペイン代表
Pos :CB
生年月日:1993/8/16(26歳)
身長/体重:186cm/75kg
現所属:レアル・ソシエダ(スペイン)
レアル・マドリード在籍期間:2002年~2017年
レアル・マドリード通算:3試合

▽レアル・ソシエダの守備の要。9歳でレアル・マドリードの下部組織に入団。3シーズンほどカスティージャでフルシーズンをプレーしたが、トップチームの壁は厚く2015-16シーズンはラージョ・バジェカーノ、2016-17シーズンはマラガへローン移籍。いずれのクラブでも出場機会を得て経験を積んだジョレンテは、17年夏にレアル・ソシエダへ完全移籍。カードの多さが目立つが、ストッパーとしてチームの最終ラインを支えている。

● マリオ・エルモソ(Mario Hermoso)
代表:スペイン代表
Pos :CB
生年月日:1995/6/18(25歳)
身長/体重:184cm/75kg
現所属:アトレティコ・マドリード(スペイン)
レアル・マドリード在籍期間:2005年~2017年
レアル・マドリード通算:0試合

▽アトレティコ・マドリードで適応に苦しむスペイン代表DF。10歳でレアル・マドリードの下部組織に入団。カスティージャではキャプテンマークを巻くなど中心選手としてプレーしていたが、トップチームの牙城を崩すことが出来ず17年夏にエスパニョールに完全移籍。加入初年度から出場機会を得たエルモソの評価は急浮上し、18年11月にはスペイン代表デビューを果たした。しかし、19年夏に加入したアトレティコ・マドリードでは、戦術的にフィットしてるとは言い難く、現在はフェリペとヒメネスに次ぐ控えCBとしてベンチを温めている機会が多い。

● マルコス・アロンソ(Marcos Alonso)
代表:スペイン代表
Pos :LSB
生年月日:1990/12/28(29歳)
身長/体重:188cm/84kg
現所属:チェルシー(イングランド)
レアル・マドリード在籍期間:1999年~2010年
レアル・マドリード通算:1試合

▽イタリア復帰が噂される攻撃的SB。9歳でレアル・マドリードの下部組織に入団。10年夏に出場機会を求めてイングランドのボルトンへ移籍した。その後、フィオレンティーナを経て16年夏にアントニオ・コンテ監督率いるチェルシーに完全移籍。3バックを採用していたチェルシーのウイングバックとしてレギュラーポジションを掴み、2016-17シーズンのプレミアリーグ優勝に大きく貢献した。19年夏にフランク・ランパードがチェルシーの監督に就任すると出場機会が減少。20年2月以降は再び出場機会を増やしているが、コンテ率いるインテルへの移籍が噂されている。

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