データで語るよりも明らかな破壊力
後半2分先制点/ダビド・バブンスキー
全てを決したのはLMF齋藤学が『浮き球』のパスを選択した部分で、OMFバブンスキーも慌てることやボディバランスを崩すことなくスクリュー気味のシュートを放てたのも様子から見れば練習していた形なのだと思われる。
後半9分追加点/富樫敬真
圧巻は奪った後のLMF齋藤学のボールに対するチェイシング。CF富樫敬真も「離れた」というより「退いた」と形容したほうが適しているほどの鬼気迫る迫力だった。
別ページで記載するLMF永井謙佑(FC東京)もそうなのだが、アタッキングサードへの侵入力は日本人歴代屈指。問題はエリア内での決定力。永井と斎藤で異なるのは、LMF永井謙佑はパワーはそのままにシュートゾーンの基本が枠外。LMF齋藤学はパワーダウンし、枠内ショット。この部分の改善が見受けられれば個人として一つ上のステージに上ることができる。
素晴らしいのは得点したCF富樫敬真もそうだが、開幕戦同様こぼれ球に対してRMFマルティノスが詰めていることだ。確かに得点には絡んでいないし、コネクト的な行動ともならないが、ゴールに対して詰めている…第2・第3の得点チャンスを作り出す上で必要な姿勢を見せている。
後半28分追加点/ウーゴ・ヴィエイラ
前節浦和戦でのCK天野純→CFウーゴ・ヴィエイラで決めた左CKのゴールシーン以外、ほぼ全て同じ形と言ったいい。
フィニッシュ形態が、ショット型なのかワンタッチ型なのかの微差があるだけで左45°からの得点パターンが全てとなっている。
明確化されたユニット
主役:OMFダビド・バブンスキー
主要:CF富樫敬真(CFウーゴ・ヴィエイラ)
起点:CMF天野純
コネクト:LSB金井貢史(LSB新井一耀)
脇役:RMFマルティノス・(RMF前田直輝)
総合プロデュース:LMF齋藤学
左でつくって中と右でしっかりと決めきるのが形。
おそらくモンバエルツ監督的には、それでもなお、LMF齋藤学が決めきれるようになる部分まで考えているだろうけれど、
ユニットがしっかりとしているからこそ、動きがチーム内にも浸透しているのだろうし、CBデゲネク・CB中澤佑二が真ん中でどっしりとできる要因でもあるのだと思う。