デビュー戦完封のGK大野哲煥(ジェフ千葉)の人を大事にする心|プレースタイル・ヒストリー

 (追記)2018年9月9日のファジアーノ岡山戦でもスタメンに抜擢されたGK大野哲煥。ジェフユナイテッド千葉の新たな守護神にはどのようなヒストリーがあり、プレースタイルを持ち合わせているのだろうか。

Contents
・レノファ山口戦でデビューし、完封勝利
・セーブパフォーマンス

2018年9月1日、レノファ山口戦でデビューし、完封勝利

 前半48分に船山貴之のゴールで先制すると、後半に3点を追加。終始安定したゲーム展開をジェフ千葉の最後尾で見守ったのはデビュー戦となったGK大野哲煥(おおの・ちょるふぁん)だった。前半に決定的シーンを迎えるも、左手一本で防いで乗り切った。枠内に打たれたシュートは1本のみだった。

 サンフレッチェ広島ユースから城西国際大学へと進み、2016年にジェフ千葉へ入団。彼の歴史は「人の信頼」でつながってきた。高校3年時に始まったプレミアリーグでは第1節途中で交代を命じられ、以降の出場機会を失った。監督、コーチ、信頼できる周囲の人々からのアドバイスを受けてメンタルを立て直し、進路も各大学の設備をみたり、話を聞くことで決めた。城西国際大学を選択したことも監督やコーチのラインナップや各セクションに人材が配置されていることから、様々な助言を聞くことができるという『人』を重視した考えに基づいた。
 ジェフ千葉の進路選択も、J屈指の指導力を誇る藤原寿徳GKコーチの存在や練習メニューに対する手応えの実感から得たものだった。

186cmの体躯が繰り出すセーブパフォーマンス

 GKのワールドスタンダードからすればやや小さい186cmの身長も、トレーニング好きが講じたか判断ミスが少ないキーパーだ。ハイボールやPKセーブ、フィードなど、誰にでもわかる特徴的なプレースタイルこそ持ち合わせていないが、オールマイティーさを標榜しており、『ここぞ』という場面で止められる安心感のあるキーパーになることを目標に据えている。
 入団3年目で得たプロのリーグ戦の舞台。相手はリーグ屈指の破壊力をもつレノファ山口だ。そして『ここぞ』の場面は前半42分に訪れた。
 山口MF三幸秀稔が放ったコーナーキックをDFが弾くものの、セカンドボールを拾われ、MFジュリーニョがPA中央からシュートを放つ、DFに当たって軌道が変わった難しいボールを大野は、左手一本で弾いた。間一髪のピンチを防ぎきったジェフ千葉は5分後に先制点をあげることに成功した。
 大野はまだプロとしての階段を一段登ったにすぎない。試合終了後レノファ山口GK藤嶋、栄介と握手を交わした。奇しくも年齢こそ違えども、二人は2016年にジェフ千葉へと加入した同期だ。『キーパー会』と称し、定期的に食事会を行い、練習含めて互いに切磋琢磨しあった『人』としての絆は、大野のプロとしての矜持をどこまでも豊かにしていくことだろう。

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