【マルビン・ノール】ドイツ版「田中マルクス闘莉王」

 「日本のサッカー選手で攻撃的なCBは?」と質問すれば、大多数の人が元日本代表DF田中マルクス闘莉王(現・京都サンガ)を思いつくだろう。鬼神のディフェンスに、迫力のある体躯から振り落とされるヘディングシュート、果敢なオーバーラップ。敵味方問わない叱咤は試合中でも行われ、場の空気を支配するリーダーシップは日本代表時代にも活かされた。
 実は、彼と似たような選手がドイツでプレーしているのはご存知だろうか? マルビン・ノール。現在27歳で、ドイツ2部で昇格争いを繰り広げるヤーン・レーゲンスブルクでプレーしている。今シーズンはCBながら背番号「10」をつけ、チームの大黒柱としてここまでリーグ戦18試合に出場し、3ゴール4アシストをマーク。彼をドイツ版”闘莉王”と評する理由は、その風貌とプレースタイルにある。

 ベルリン出身のノールは、ヘルタ・ベルリンの下部組織に入団し、ヘルタⅡでは、DFながら通算80試合21ゴール16アシストとFW顔負けの成績を残していた。その攻撃センスを買われ、本職のCB以外にもトップ下やセンターフォワード、さらにはウイングなどサイドの攻撃的なポジションでのプレーも経験。そのようなユースでの活躍が認められ、ドイツのアンダーカテゴリー代表にも選出された。その際、共にプレーした選手には現在レアル・マドリードでプレーするトニ・クロースらがいる。ドイツU-17代表では主力として15試合に出場し、脅威の7ゴールを記録。FWでですら相当なポテンシャルを秘めると思わせる得点力だが、彼はDFだ。
 その後、順調にスターへの階段を登ると思われていたノールのサッカー人生だが、そうはいかなかった。2011年にヘルタのトップチームに昇格するも、出場機会を得ることができず、2部や3部のチームへの移籍を繰り返し、2015年冬に当時3部だったレーゲンスブルクに加入。時が動き出したのはようやくその頃になってだった。加入直後からレギュラーとしてプレーし、昨シーズンは3部で3位。2部16位の1860ミュンヘンとの入れ替え戦に勝利し、2013年以来4年ぶりの2部への復帰に大きく貢献。現在2部を戦っているチームは、昇格プレーオフ圏内の3位と勝ち点「3」差の5位に位置している。
 決して順風満帆のサッカー人生ではなかったドイツ版”闘莉王”は、来季ブンデスリーガの舞台でその姿を見せることが出来るのか…!?



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