強豪が苦しむ、その傍らで
日本時間19日に行われたロシア・ワールドカップ(W杯)グループG第1節ベルギー対パナマの一戦は、後半3得点の畳み掛けでベルギーが初戦をものにした。前半ベルギーを抑え込んだパナマの主将に対して施したベルギーの戦術変更の妙が明暗を分けた戦いとなった。
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ベルギーは前半早々から右サイドを起点として攻め入り幾度となくシュートチャンスを得たものの、ゴールを捉えることができない。特にFWロメル・ルカクと周囲の選手の息が合わず、パナマにボールを奪われるケースが見受けられた。修正を施した後半2分に待望の先制点が生まれる。FWドリース・メルテンスが前方の選手をブラインドにして放った速いループシュートが左隅に決まる。セリエAナポリでシーズン18得点決めた本領が発揮された。
後半24分には、左サイドでボールを保持したFWエデン・アザールがパナマ守備陣を撹乱させながらドリブルで侵入すると、ペナルティボックス左隅で待ち受けたMFケヴィン・デ・ブライネへパスを出す。インサイドキックを放つかに見えたがこれはフェイク、アウトサイドキックに切り替えて放った放物線を感じていたのがルカクだった。頭で流し込み、追加点をあげる。後半30分には、ボールを奪ったカウンターをつなぎ、中央をアザールが突破。左サイドに流れたルカクへと渡り3点目を決めた。
いずれも起点、アシスター含めたスーパーゴールといえる流れから決まったゴールだったが、前半と大きな変化を見せたのは、ベルギー攻撃陣による『スライド』ということが『Opta』のデータから明らかになってきた。