【プレイバックJ1】オルタナティブな齋藤学の思考パターン

 「まだ、通れる道があったんで…」
2017年の開幕節、CB森脇良太(浦和レッズ)の脇、サイドラインとの間にあった僅かな隙間をこう、表現した。国内外問わず、ドリブラーとして名を馳せる選手たちには、普通では見えることの出来ない道が見えている。左足の足元にボールを置き、半身のポジショニングでかわした広大なスペースを見る。
 左足の軸足にボールを置いているため、右足のアウトサイドで中央にカットインすることも、ストレートに入り込むこともできる。すり抜けた裏手にはCB遠藤航(浦和レッズ)が待ち構え、森脇もついてきた。真ん中を槙野智章(浦和レッズ)が埋めている。減速すると、また一枚DFが寄ってくる。想定外についてきたディフェンス陣だが、そのおかげで中央のバブンスキーと逆サイドのマルティノスがあいている。
 警戒されているのはわかるが、パスコースに関しては皆無。右足でトラップできる位置にボールを送り込むと、目線は美しい放物線を写していた。

2017年J1第1節 横浜FMvs浦和

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