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【予想版】アジア大会メンバー|東京五輪を戦うベースチームの現在地

予想として現状の東京世代21名を選ぶならば。

3日にジャカルタ・アジア大会に臨むU-21日本代表が発表される。フル代表との兼任監督となったが、世代交代を図りたい日本にあって下からの突き上げがシステマティックに行われることは、よりスムーズなものとなるかもしれない。
 東京五輪はホスト国となるために予選はない。だが、この大会が正式なチーム発足の大会となる。森保イズムの窺えるメンバーはどのようなものとなるだろうか。

しかし、海外のシーズン開幕期かつ国内シーズン期間でもあるため、『各チームから一人』の制約がある。既に各チームの主力として出場している選手も多く、必ずしも招集できるかわからない点もポイントだ。海外組であり既に主力のMF堂安律(フローニンゲン/オランダ)、DF冨安健洋(シント=トロイデン/ベルギー)、FW伊藤達哉(ハンブルガーSV/ドイツ)と移籍直後のMFサイ・ゴダード(ベネヴェント/イタリア)はおそらく招集外となるだろう。また、FW小川航基(ジュビロ磐田)、SB藤谷壮(ヴィッセル神戸)ら負傷中の選手はもちろん対象外。
 クラブから複数人を排出する傾向も強かったため、FC東京(GK波多野豪、GK廣末陸、DF岡崎慎、MF平川怜、MF久保建英、FW原大智ら)などから1人しか選ぶことができない点も辛い。よって、予想メンバーには学生組が多く配された。

GK:
山口瑠伊(エストレマドゥーラ/スペイン)
小島亨介(早稲田大)
オビパウエルオビンナ(流通経済大)
DF:
中山雄太(柏レイソル)
板倉滉(ベガルタ仙台)
原輝綺(アルビレックス新潟)
杉岡大暉(湘南ベルマーレ)
橋岡大樹(浦和レッズ)
菅原由勢(名古屋グランパス)※2種登録
MF:
三好康児(北海道コンサドーレ札幌)
神谷優太(愛媛FC)
森島司(サンフレッチェ広島)
旗手怜央(順天堂大)
中村敬斗(ガンバ大阪)
福岡慎平(京都サンガF.C.)※2種登録
喜田陽(セレッソ大阪)※2種登録
久保建英(FC東京)
山本理仁(東京ヴェルディユース)
FW:
前田大然(松本山雅FC)
上田綺世(法政大)
田川亨介(サガン鳥栖)





予想招集21名の理由:軸となる3名の存在

 予想する側ですらパズルのような方法論だった。各クラブの事情もある程度考慮した上で出した答えだ。
 ヤング森保ジャパンを作る上で、板倉滉・三好康児・橋岡大樹の3人から考えた。3バックと考えれば、アタッカーラインとウイングバック、攻撃姿勢のあるセンターバックの3名はポジショナルプレーを望みながらも、ある種の属人性も兼ね備えねばならない。森保監督が「ベガルタ仙台vsセレッソ大阪」「浦和レッズvs川崎フロンターレ」の視察に訪れている点と三好に対する言及を踏まえれば3名が決まる。CB椎橋慧也、WB菅大輝、SMF荻原拓也の3名が『1クラブ1選出ルール』により弾かれた。
 同様に、杉岡大暉、中山雄太(負傷中のため選出不可の場合も)も決定。菅不在により左ウイングバックは杉岡一択、冨安健洋不在のため、中山一択。
 チャンス構築役の三好の相方は前線に飛び出るマルチロールのアタッカー、右足パンチ力のあるストライカー、前線で収められるストライカー、ハードワーカー、スプリンターが必要となり、それぞれ旗手・中村敬・上田・田川・前田大が相当した。名古屋のMF児玉駿斗、松本のFW小松蓮も対象内だったが、前者は大学選抜招集が本日発表され、後者は同じく松本の前田大然と比較せざるを得ない形になってしまった。
 特異な形で挑むチームにあって、メンタルで率いる存在とメンタルでカバーする存在を必要としたが、それぞれ神谷と福岡が該当。福岡慎平とアルビレックス新潟MF坂井大将が最終選択まで残ったが、招集可能なDFが少ないために原輝綺を当てはめると坂井大があぶれてしまった。福岡を外し、坂井大将を入れた場合は清水エスパルスの立田悠悟とヴィッセル神戸(2種登録)の小林友希を入れたいところだ。今回は守備のマルチロール喜田陽と菅原由勢を招集することでカバーした。不足するワイドポジションには、冬季期間の遠征で試された森島司を継続して試してみた。
 GK3人と中盤1人、攻撃1人の5名が残る。FC東京U-23で好調の廣末陸も考えられるが、クラブと異なる空気感を吸わせたくMF久保建英を起用するとGKは山口、オビ、小島とすんなり決定。最後にのこった中盤スイッチャー役としてクラブユース選手権でも活躍したMF山本理仁を抜擢した。





東京世代で候補に入っておかしくないプレイヤー

 海外&怪我組を除いても、小林友希や立田悠悟、坂井大将など多くの候補選手を落とさざるを得なかった。各ポジションに役割があるため、活かせることや周りとの連動性も加味しなければならないが、興味深いプレイヤーは多い。一言コメントを付記した上で東京五輪の候補選手たちを紹介したい。

GK廣末陸(FC東京)
上背の無さはあるが、補って余りあるバネとキックコントロールの正確さで成長中のGK。
GK波多野豪(FC東京)
代表史上でも屈指の高身長をもち、ポテンシャルも高い。現在は廣末の後塵を拝す。
GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)
バランス感覚に優れるモダンタイプのGK。総合力に優れるため早期からの出場機会がほしい。
その他、谷晃生(ガンバ大阪)、茂木秀(セレッソ大阪U-23)など

DF冨安健洋(シント=トロイデン)
世代No.1DF、潰し屋でありながら現代的な展開力も持ち合わせ、さらに上の世界で戦える。
DF小林友希(ヴィッセル神戸U-18)
菅原由勢にライバル心を燃やす展開型ディフェンダー。ボランチも可能で左利きである点も魅力。
DF立田悠悟(清水エスパルス)
チーム事情で右サイドバックも経験できた点が一回り大きくした。状況判断能力が伸びている。
DF岡崎慎(FC東京)
高校3年生で挑んだJ3初年度は初物尽くしながら出色の出来を披露し、ベストイレブン級の活躍。今季ついにトップデビュー。
その他、瀬古歩夢(セレッソ大阪U-18)、山田康太(横浜F・マリノス)、関川郁万(流経大柏高)など

MF坂井大将(アルビレックス新潟)
THE黒子というべきフリースペースを生み出す剥がしのスペシャリスト。
WB菅大輝(北海道コンサドーレ札幌)
両足つかって切り裂くサイドの弾丸。得点力自体はあげたいが、プレーに心が映る。
SB初瀬亮(ガンバ大阪)
セットプレイキッカーも任せられる世代唯一のA代表経験者。
SMF相馬勇紀(早稲田大)
左サイドからのチャンスクリエイトマイスター、サイドバック・サイドハーフでも厭わない。
その他、松本泰志(サンフレッチェ広島)、藤谷壮(ヴィッセル神戸)、遠藤渓太(横浜F・マリノス)など

MF平川怜(FC東京)
中盤のマルチコントローラーであり、攻撃のスイッチャー。怪我から復帰し守備にも気合が入る。
MF伊藤達哉(ハンブルガーSV/ドイツ)
ブンデスで耀くサイドアタッカー、今季より背番号「11」を与えられ、さらなる活躍が期待される。
MF堂安律(フローニンゲン/オランダ)
フィニッシュワークに自信を持つ、J3を制し海外へとはばたいた有限実行のアタッカー。
MF安部裕葵(鹿島アントラーズ)
海外からも注目を集めるリズミカルなドリブルアンサンブルプレイヤー。
その他、佐々木匠(カマタマーレ讃岐、)上月壮一郎(京都サンガU-18)、鈴木冬一(長崎総合科学大学附属高等学校)など

FW小川航基(ジュビロ磐田)
負傷離脱が響いている現世代最高のアタッカーであり、『エース』。
FW斎藤光毅(横浜FCユース)
トップチームデビューも果たした『シンデレラボーイ』、U-16時代の「5点差ひっくり返す3G2A」は伝説。
FW原大智(FC東京)
センターフォーワードとして能力が向上しつつある新鋭。パワフルさより繊細なゴールも魅力。
FW森海渡(柏レイソルU-18)
『レアル・マドリードからもゴールを奪った』海外でも名の高いレイソル産のエースストライカー。
その他、山田寛人(セレッソ大阪)、一美和成(ガンバ大阪)、石井快征(サガン鳥栖U-18)