Evolving Data Labo

【エールディビジ】若手逸材の宝庫!今オランダで見るべき若手選手22名(後編)2018/19シーズン版

 

多くの名選手を輩出してきたオランダ・エールディビジ

 

▽これまでヨハン・クライフ、マルコ・ファン・バステン、デニス・ベルカンプ、エドガー・ダービッツ、ロナルド・クーマンら世界を代表するレジェンド達を多く輩出しているオランダ。ロビン・ファン・ペルシーやアリエン・ロッベン、ヴェスレイ・スナイデルらオランダ国籍の選手はもちろんのこと、ズラタン・イブラヒモビッチや元日本代表MF本田圭佑もオランダで大きく成長を遂げた選手の1人だ。
▽今回、「Evolving Data」が独自に現在エールディビジでプレーする期待の若手選手22名を厳選!後編です!

↓前編はこちら↓

【エールディビジ】若手逸材の宝庫!今オランダで見るべき若手選手22名(前編)18-19シーズン

*若手選手の年齢は「22歳」で区切りをつけております。

● ドニー・ファン・デ・ベーク(Donny van de Beek)
代表:オランダ代表
Pos :CMF/OMF
生年月日:1997/4/18(22歳)
身長/体重:183cm/74kg
利き足:右
所属:アヤックス
昨季リーグ戦:34試合11ゴール6アシスト


▽得点力を兼ね備えるアヤックスの司令塔だ。アヤックスの下部組織出身で、16年2月にトップチームへ昇格を果たしている。2016/17シーズンから徐々に出場機会を増やし、翌2017/18シーズンからはレギュラーポジションを確たるものとした。

 アヤックスでファン・デ・ベークは「司令塔」の役割を担っている。アヤックス仕込みの華麗な足元の技術はもちろん、高精度のラストパスや得点力も兼ね備えている。中盤でボールを捌きながらゲームを組み立てつつ、タイミングを見計らってボックス内へ侵入してフィニッシャーとしても機能する。2018-19シーズンはトップ下で起用されることが増えているが、インサイドハーフやボランチで起用した方が彼の持ち味は発揮されるだろう。

● ミシェル・フラップ(Michel Vlap)
代表:オランダ-21代表
Pos :CMF/OMF/WG
生年月日:1997/6/2(22歳)
身長/体重:191cm/69kg
利き足:右
所属:ヘーレンフェーン
昨季リーグ戦:24試合4ゴール3アシスト


▽ヘーレンフェーンが誇る大型MFだ。ヘーレンフェーンの下部組織出身で、2017/18シーズンにレギュラーに定着した。元々はボランチの選手だがその攻撃性が買われOMFやWGで起用されることもあるが、2018/19シーズンに限っては一貫して本来のCMFの位置で起用されている。

 フラップは191cmの高身長ながら足元の技術に優れている。さらにはミドルシュートやゴール前へ持ち上がってのヘディングシュートなどゴールバリエーションも豊富だ。これはラツィオに所属するセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチに通ずるものがあり、上手く化ければ彼のような選手になれるだろう。

>チームの攻撃を司る「司令塔」たち

 
● フース・ティル(Guus Til)
代表:オランダ代表
Pos :OMF/CMF
生年月日:1997/12/20(21歳)
身長/体重:183cm/72kg
利き足:右
所属:AZ
昨季リーグ戦:33試合9ゴール4アシスト


▽20歳で名門AZの主将を務めるオランダ代表MFだ。AZの下部組織出身で、2017/18シーズンにレギュラーに定着。リーグ戦33試合に出場し、9ゴール4アシストを記録しら。18年3月にA代表デビューを飾り、2018/19シーズンからはDFロン・フラールに代わり主将を務めている。

 ティルはトップ下の選手の中でも得点意識の高い選手である。中盤に降りてビルドアップに関与しつつ、自らボックス内へ侵入しフィニッシャーに役割を担っている。ヘディングでのゴールも少なくなく、ゴールのバリエーションが豊富な点も彼の魅力と言えるだろう。

● ルカ・イリッチ(Luka Ilic)
代表:セルビアU-21代表
Pos :OMF/CMF
生年月日:1999/7/2(20歳)
身長/体重:182cm/73kg
利き足:左
所属:ブレダ(マンチェスター・シティからのレンタル移籍)
昨季リーグ戦:14試合2ゴール1アシスト(レッドスター/セルビア)


▽17年夏にマンチェスター・シティに引き抜かれたセルビア期待の司令塔。レッドスターの下部組織出身で、トップチーム昇格直後にマンチェスター・シテに引き抜かれた。18年夏にマンチェスター・シティへと復帰し、2018/19シーズンからは提携クラブのブレダへレンタル移籍している。

 イリッチはいわゆる「司令塔」タイプの選手で、卓越したテクニックとアイデアで多くの得点を演出することを得意としている。セットプレーのキッカーとしても計算できる点も高評価。一方で決定力にはやや欠けており、ゴール数は伸び悩んでいる。弟のイバン・イリッチも同じレッドスターの下部組織出身で、同タイミングでマンチェスター・シティへに引き抜かれている。(現在はレッドスターへレンタル移籍。)

● ダニエル・クロウリー(Dan Crowley)
代表:元イングランドU-19代表
Pos :OMF
生年月日:1997/8/3(21歳)
身長/体重:170cm/68kg
利き足:右
所属:ヴィレムⅡ
昨季リーグ戦:10試合0ゴール(ヴィレムⅡ)、15試合3ゴール6アシスト(カンブール/オランダ2部)


▽10代から期待されていたイングランド産の天才ドリブラー。アストン・ビラの下部組織出身で、13年夏にアーセナルへと引き抜かれた。アーセナルU-23に所属していた時は、背番号「11」を着用するなど注目された逸材だった。しかし、選手層の厚いトップチームに昇格することなく、イングランドの下部リーグやオランダのチームへのレンタル移籍を繰り返す。17年夏に現在所属するヴィレムⅡへと完全移籍し、2017/18シーズンの後半戦はオランダ2部のカンブールレンタル移籍。、15試合3ゴール6アシストと結果を残して18年夏にヴィレムⅡへと復帰している。

 クロウリーの最大の武器は卓越したドリブルスキルだ。タッチが非常に細かく、調子が良ければ誰も手が付けられない手がつけられないドリブラーへと変貌する。また、シュートも非常に上手く、鋭いカットインから積極的にゴールを狙うのも特徴だ。2018/19シーズンの第2節フローニンヘン戦では、まさしくこの形で移籍後初ゴールを決めている。直接FKも得意。

>ノルウェーの神童や森保ジャパンにも選出された”あの選手”も!

 

● マルティン・ウーデゴーア(Martin Odegaard)
代表:ノルウェー代表
Pos :OMF/RWG
生年月日:1998/12/17(20歳)
身長/体重:178cm/68kg
利き足:左
所属:フィテッセ
昨季リーグ戦:24試合2ゴール(ヘーレンフェーン)

▽15歳でノルウェー代表に選出された神童だ。母国ストレームスゴトセトの下部組織出身で、14年夏にレアル・マドリードへと引き抜かれた。17年冬から1年半は小林祐希も所属するヘーレンフェーンへレンタル移籍し、18年夏からはフィテッセへレンタル移籍している。

 ウーデゴーアはボールコントロールに非常に優れ、ドリブル、ラストパスの精度も一級品だ。同世代の選手の中でもずば抜けた才能の持ち主だ。しかし、以前から決定力不足が懸念されている。ヘーレンフェーンに在籍した1シーズン半で43試合に出場し、わずか3ゴールに留まっていた。レアル・マドリードなどビッククラブで定位置を確保するには、さらなる得点力向上が求められるだろう。

● 堂安律
代表:日本代表
Pos :OMF/RWG
生年月日:1998/6/16(21歳)
身長/体重:172cm/70kg
利き足:左
所属:フローニンヘン
昨季リーグ戦:29試合9ゴール4アシスト


▽森保ジャパンにも選出された日本期待のアタッカー。ガンバ大阪の下部組織出身で、15年のACLでクラブ史上2番目の若さでトップチームデビューを飾っている。17年4月にJ1初ゴールを記録し、同年夏にオランダのフローニンヘンへ完全移籍した。初先発の試合で1アシストを記録する鮮烈デビューを飾ると、翌節ズウォレ戦で移籍後初ゴールを記録。海外挑戦1シーズン目から先発の座を射止め、エールディビジ29試合9ゴール4アシストと再成功を収めた。チームの最優秀若手選手にも選出されている。

 堂安は左利きでフィジカルが強いことからガンバ大阪のユース時代から「家長昭博2世」と称されていた。ボディバランスを活かしたドリブル突破を得意とし、相手DFを背負った状態でも前を向ける選手である。フィニッシュも非常に落ち着いており、シュートセンスも抜群だ。

● ダビド・ネレス(David Neres)
代表:ブラジルU-20代表
Pos :RWG/OMF
生年月日:1997/3/3(22歳)
身長/体重:175cm/66kg
利き足:右
所属:アヤックス
昨季リーグ戦:32試合14ゴール13アシスト


▽ネイマール2世と期待されるブラジルの神童だ。サン・パウロの下部組織出身で、17年冬にアヤックスへと引き抜かれている。2017/18シーズンからはレギュラーに定着し、エールディビジ32試合で14ゴール13アシストを記録した。2018/19シーズンは、ドゥシャン・タディッチの加入やハキム・ジイェフの残留に伴いポジション争いが激化。OMFなど新たな新境地を見出すなど奮闘中だ。

 ネレスはNEWネイマールと称されるほどの足元の技術が備わっており、本家さながらのフェイントで相手DFを欺く。狭い間でのパス交換も上手く、ラストパスやフィニッシュの精度も非常に高い。まさに「ネイマール2世」の名に相応しいタレントだ。18年9月にはクラブと新契約を締結。もうしばらくはアヤックスでプレーすることとなりそうだ。

NEWロッベンや17歳のムバッペ級の逸材が登場!

 

● ステーフェン・ベルフワイン(Steven Bergwijn)
代表:オランダ代表
Pos :LWG
生年月日:1997/10/7(21歳)
身長/体重:178cm/78kg
利き足:右
所属:PSV
昨季リーグ戦:32試合8ゴール11アシスト


▽PSVでメキシコ代表FWイルビング・ロサーノと強力WGを形成するオランダ産のスピードスターだ。アヤックスの下部組織出身で、11年夏にPSVの下部組織へ完全移籍。U-21チームで徐々に出場機会を増やし、2017-18シーズンからチームの攻撃を牽引する選手となっている。18年9月にはオランダ代表から初招集を受けている。

 ベルフワイン最大の武器は、世界でもトップクラスのスピードと切り返しの深いドリブルだ。2018/19シーズン第4節終了時点で、全選手最多の16回のドリブルを成功させている。さらにはシュートの精度も高く、鋭いカットインからゴールを量産する。このプレースタイルから、右利きだが「NEWロッベン」と称されている。数年以内に多くのビッグクラブが獲得に乗り出すことは間違いないだろう。

● ハッサン・バンデ(Hassane Bande)
代表:ブルキナファソ代表
Pos :LWG
生年月日:1998/10/30(21歳)
身長/体重:178cm/68kg
利き足:右
所属:アヤックス
昨季リーグ戦:25試合11ゴール2アシスト

▽17-18シーズンに突如として現れたNEWモンスターだ。ブルキナファソのサリマタの下部組織出身で、17年夏にベルギーのメヘレンへ加入。全くの無名選手だったが、リーグが開幕するとゴールを量産。チーム総得点の35%にあたる11ゴールを記録するも、最終節にオイペンの豊川雄太が奇跡を起こしチームは降格を余儀なくされた。それに伴い18年夏にアヤックスへ完全移籍で加入している。

 バンデはアフリカ人特有の身体能力に加えて、華麗なテクニックを持ち合わせている選手だ。左右どちらからも精度の高いシュートを打て、視野も広い。アヤックスで周りの選手との連携を磨けば、アフリカ屈指のタレントとなるだろう。ただ残念なことに18-19シーズン開幕前のプレシーズンマッチで負傷。復帰は19年1月頃が見込まれており、オランダデビューはもうしばらく先となりそうだ。

● マイロン・ボアドゥ(Myron Boadu)
代表:オランダU-17代表
Pos :CF
生年月日:2001/1/14(18歳)
身長/体重:180cm/67kg
利き足:両
所属:AZ
昨季リーグ戦:1試合


▽オランダに現れたムバッペ級の神童だ。AZの下部組織出身。15歳のときにU-19チームに昇格し、脅威の15ゴールを記録するなど当時から飛びぬけた才能の持ち主として知られていた。翌2016-17シーズンはオランダ2部のヨングAZでプレーし、リーグ史上最年少ゴールを含む6ゴールを記録。多くのビッククラブから関心が伝えられる中、17年夏にトップチーム昇格した。18年夏にFWワウテル・ウェクホルストがヴォルフスブルクへ移籍したことでトップチームで出場機会を掴み、17歳ながらエールディビジ開幕4試合で3ゴール1アシストと大暴れしている。

 ボアドゥは既にAZ史上最高の逸材と称されており、フランス代表のキリアン・ムバッペ級の神童と期待されている。ドリブルやフェイントなど足元の技術はもちろん、驚異的なスピードも持ち合わせている。カウンターの場面では、一瞬のスプリントで相手DFを置き去りにしてしまうことも。利き足は左右を問わず、両足から精度の高いシュートを放つことが可能だ。

↓前編はこちら↓

【エールディビジ】若手逸材の宝庫!今オランダで見るべき若手選手22名(前編)18-19シーズン

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