2020年8月5日、プレミアリーグを代表するクラブであるマンチェスター・シティへの移籍が決定したオランダ代表DFナタン・アケ。フェイエノールトユースの黄金世代の一人として注目され、16歳でチェルシーに移籍した逸材はプレミアリーグを代表するCBへと成長を遂げた。
ナタン・アケのプレースタイルと選手紹介
● 身長は180cmとプレミアリーグでプレーするCBの中では小柄だが、コートジボワール人である父親譲りの身体能力と俊敏性で高さ不足を補っている。
● 1試合平均のパス本数がチーム1位ということからもわかるように最終ラインから繋ぐサッカーを好むボーンマスの攻撃の起点となることが多い。
● センダーバック、サイドバック、ボランチと様々なポジションを器用にこなすが、本人はボランチでのプレーが好きとのこと。
● 20年夏に加入したマンチェスター・シティではLSBでの起用が予想される。
● その外見からチェルシー加入時はクラブOBでありオランダのレジェンドであるルート・フリットと比較されていた。
ナタン・アケのプロフィール
選手名 | ナタン・アケ(Nathan Aké) |
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ポジション | CB/LSB/DMF |
出身 | オランダ/デン・ハーグ |
年齢/生年月日 | 25歳/1995年2月18日 |
身長・体重 | 180cm・75kg |
現所属チーム/背番号/利き足 | ボーンマス(イングランド)/5/左足 |
代表/デビュー年 | オランダ代表/2017年5月31日 |
過去所属 | チェルシー、ワトフォード(イングランド)など |
クラブ・代表タイトル | プレミアリーグ:2回、EL:1回、EFLカップ:1回、(チェルシー) |
個人タイトル | クラブ年間最優秀若手選手(チェルシー/2012-13) クラブ年間最優秀若手選手(ワトフォード/2015-16) |
幼少期からプロ選手になるまで
ナタン・アケは1995年2月18日にオランダのデン・ハーグで、コートジボワール人の父とオランダ人の間に生まれた。ヴィルヘルムスでキャリアをスタートさせ、8歳の時にデン・ハーグの下部組織に入団。当時から才能溢れるプレーを披露しており、アヤックスやフェイエノールトといった名門クラブが獲得に乗り出した。
2007年、さらなる成長を求めて名門フェイエノールトの下部組織に加入。同世代のトニー・ヴィリェナ(現・クラスノダール)やカリム・レキク(現・ヘルタ・ベルリン)らとチームを牽引し、11年にはオランダのU-17ジュニアトーナメントで優勝を飾る。シーズン終了後、トップチーム入りの可能性もあったが、アケはイングランドの強豪チェルシーへと移籍することを決断する。また、カリム・レキクも同じくイングランドのマンチェスター・シティへと移籍した。
オランダ代表としては2011年、2012年と2年連続でU-17欧州選手権に出場。94年生まれが中心だった11年大会は控えとして優勝に貢献。翌12年大会は主将として出場し、決勝ではティモ・ヴェルナーやレオン・ゴレツカといったドイツ黄金世代相手にPKの末に勝利。大会2連覇に大きく貢献した。
17歳でプレミアデビュー
チェルシー加入後は主にリザーブチームのレギュラーとしてプレー。2012-13シーズンからはトップチームでも出場機会を増やし、第19節ノーリッジ戦でプレミアリーグデビュー(当時17歳)。UEFAヨーロッパリーグ準々決勝2nd legルビン・カザン戦、プレミアリーグ最終節エバートン戦では本職ではないDMFとして先発フル出場を果たした。また、同シーズンのチェルシーの年間最優秀若手選手にも選出された。
2013-14シーズンはリザーブチームの主将としてU-21プレミアリーグの優勝に貢献。続く2014-15シーズンはグループステージ第3節マリボル戦でUEFAチャンピオンズリーグデビューを飾る。また、2015年4月から1ヶ月の短期レンタルで2部のレディングへ移籍。全5試合にフル出場した。
2015-16シーズンは開幕直後にチェルシーと新たに5年契約を結び、同シーズンにプレミアリーグに昇格したワトフォードへレンタル移籍。ワトフォードでは主にLSBとしてプレーし、公式戦31試合に出場。クラブのシーズン最優秀若手選手に選出された。
CBとしてブレイク!オランダ代表デビュー
2016-17シーズンはボーンマスへレンタル移籍。シーズン序盤は出場機会を確保するのに苦労したが、プレミアリーグ第11節ストーク戦でCBとして先発フル出場。この試合でクラブにとって1ヶ月ぶりの勝利に貢献したアケは、以後スタメンに定着。8試合で3ゴールを挙げるなどスコアラーとしてもチームに貢献した。
ボーンマスでの活躍を踏まえてチェルシーのアントニオ・コンテ監督が復帰を熱望。冬の移籍市場でチェルシーへと復帰した。主にバックアッパーとしての復帰だったが、FAカップ準決勝トッテナム戦など大一番で先発起用されるなどコンテ監督からの信頼度は高かった。また、シーズン終了後にはオランダ代表に初選出、初出場を飾った。
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ボーンマスへ完全移籍
2017年夏、前シーズンに在籍していたボーンマスへの完全移籍が発表された。移籍金は当時のクラブレコードである2000万ポンド。コンテ監督からの信頼は厚かったが、アケが出場機会を希望したことで移籍が実現した。ボーンマスでは2017-18シーズンから2シーズン連続で全試合に出場するなどその評価を絶対的なものにした。また、ボーンマスでの活躍が評価されCBの獲得を望んでいるマンチェスター・シティやアーセナルが獲得に強い関心を示しているが、4000万ポンドの買い戻しOPを保有するチェルシーも復帰を模索している。いずれにせよ、下部組織時代から移籍への決断が早いアケは20年夏にも自身のステップアップを望むだろう。
2020年夏、ボーンマスが2部へと降格したこともあり、移籍が確実な状況に。8月5日にマンチェスター・シティが4100万ポンドの移籍金で獲得したと発表した。近年、マンチェスター・シティはLSBのレギュラーを固定できておらず、繋ぎの役割も求められる同チームにとってこれ以上ない補強となった。
ナタン・アケの動画
年度別出場成績
プレミアリーグ 29試合2ゴール
FAカップ 1試合
プレミアリーグ 38試合4ゴール
EFLカップ 1試合
プレミアリーグ 38試合2ゴール
FAカップ 1試合
EFLカップ 1試合
プレミアリーグ 10試合3失点
EFLカップ 2試合
プレミアリーグ 2試合
FAカップ 3試合
プレミアリーグ 24試合1ゴール
FAカップ 3試合
EFLカップ 1試合
プレミアリーグ 1試合
UCL 1試合
EFLカップ 2試合
FLC 5試合
プレミアリーグ 1試合
プレミアリーグ 3試合
EL 2試合
FAカップ 1試合