Evolving Data Labo

【データで見るロシアW杯】決勝トーナメント1回戦ベルギー戦での日本代表選手のスタッツ

 グループHに入った日本代表は、初戦コロンビアに2-1、第2節のセネガル戦で2-2、第3節ポーランド戦では0-1と1勝1分1敗、フェアプレーポイントでセネガル代表を上回りグループ2位でグループステージを突破した。
 決勝トーナメント1回戦では、優勝候補のベルギー代表。これまで日本代表は2勝2分1敗とベルギー代表には勝ち越していた。しかし国を挙げて独自の育成改革を行い、 2010年68位だったFIFAランキングを3位(2018年6月7日)に跳ね上げ
、一気に今大会の優勝候補に名乗りを上げたベルギー代表は以前のようにはいかなかった。
 前半は両者譲らずスコアレス。だが、後半開始早々に動き出す。MF柴崎岳からのスルーパスにMF原口元気が抜け出し、守護神クルトワから先制点を決める。さらに、その4分後 MF乾貴士が無回転シュートを突き刺し追加点。しかし、そこから69分、74分、90+4分と立て続けにゴールを許し、逆転負けを喫した。
 以下のデータはデータ会社「Opta」・「Instat」によるものである。

GK 川島永嗣

 川島はこの試合8本の被シュートを浴び、5本のセーブ、1本のクロスキャッチを記録した。
 日本代表の守護神として今大会全試合に出場。何度か痛いミスが見られたもののスーパーセーブを連発し、決勝トーナメント進出に大きく貢献した。

DF 長友佑都

 守備では、デュエル数7回(勝利数:3回)、クリア3回、インターセプト1回と守備でもチーム上位の数値を記録。攻撃でもシュート1本、チャンス創出回数1回とDFながらも貢献した。
 今大会、MF乾、MF香川との連携は相手の脅威となった。

DF 昌子源

 試合終了後、ピッチに拳を叩きつけ悔しさをあらわにした姿は印象的。デュエル5回(勝利数:3回)、クリア4本、インターセプト1回と突出した数値は見受けられないものの、初戦コロンビアとの試合ではデュエル8回(勝利数:7回)と見事な数値を記録した。

DF 吉田麻也

 イギリス『スカイスポーツ』のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出。デュエル数6回(勝利数:4回)、クリア14本、インターセプト2回、ボールリカバリー12回を記録。クリア数と、ボールリカバリー数に関しては、チームトップの数値。世界屈指のストライカーFWルカクを抑えていたのは彼といってもいいだろう。

DF 酒井宏樹

 クリア1回、インターセプト4回、デュエル数はFW大迫に次ぐチーム2位の15回、勝利数8回を記録した。前半5分に見せたMF枯らすことの1対1での強さはさすが。
 出場したリーグ戦3試合においても総数30回、勝利数20回のデュエル数はチーム上位の数値。

MF 柴崎岳

 たまに安易なパスミスが見られるが、先制点となるMF原口への見事なスルーパスからアシストを記録した。試合終盤に交代。タッチ数63回はチーム上位。
 柴崎は、日本代表全4試合の中でチームトップ7回のチャンス創出回数を記録した。アシストとはなっていないものの、日本代表の司令塔として活躍した。

MF 長谷部誠

 先日、代表引退を発表した日本代表不動のキャプテン長谷部。
 ベルギー代表の同点弾となるゴールでは長身MFフェライニに競り負けてしまったものの、落ち着いたプレーでチームを牽引。デュエル数9回(勝利数:4回)、ボールリカバリー数はチームトップのDF吉田に次ぐ7回.

MF 乾貴士

 後半7分追加点となるゴールを決めた。前半31分にはヘディングで惜しいシュートも見られた。
 主にDF長友とのパス交換20本(→7本:←13本)、MF香川とのパス交換17本(→5本;←12本)が多く見られ、日本代表の攻撃の起点となった。英メディア『BBC』からはこの試合のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出された。
 今大会全4試合2ゴール1アシスト。

MF 香川真司

 チームトップのチャンス創出回数3回を記録。乾のシュートのアシストや、84分に見せたMF本田への見事なスルーパスは得点には至らなかったものの、さすがであった。チームトップのパス本数55本(成功率90.9%)という高い数値を記録した香川。日本代表全4試合でのチャンス創出回数はMF柴崎に次ぐ6回。

MF 原口元気

 出場時間81分、タッチ数39回はチームの中でも低い数値。しかし、MF柴崎からのパスにうまく抜け出し値千金の先制点を決めた。同サイドのFWアザールなどの影響で守備に追われることが多くみられた。
 試合終了後のインタビューでは「もっとこのチームで前に進みたかった」と悔しさをにじませながら語った。

FW 大迫勇也

 デュエル数チームトップの22回(勝利数:10回)を記録、加えて被ファール数も4回とトップの数値。大迫が得意とするポストプレーでチームを助けた。
 初戦のコロンビア戦で決勝弾を決めFIFAのMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出されたが、その後ゴールは奪えず悔しい結果に。

MF 山口蛍

 MF柴崎と交代し途中出場。9分間の出場。

MF 本田圭佑

 MF山口と同じタイミングでMF原口と交代し9分間出場。9分間という短い時間ながらも、香川からのスルーパスに抜けシュート、さらに無回転FKといきなり存在感を出す。しかし3点目のカウンターの起点となってしまうCKを献上した。