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【ラ・リーガ】Evolving Data選出!各表彰&ベストイレブン

 全20チームで争われるスペイン、ラ・リーガ・サンタンデール。今季開幕前、リーガに激震が走った。バルセロナの攻撃を牽引していたブラジル代表FWネイマールが、史上最高額でパリ・サンジェルマンへ電撃移籍。バルサにとっては苦しいシーズンとなると予想されたが、今季より新たに就任したエルネスト・バルベルデ新監督は、バルセロナ伝統のフォーメーション4-3-3ではなく、4-4-2へとシステム変更。さらには、広州恒大から獲得したブラジル代表MFパウリーニョや、メッシ、スアレスの息の合った2トップの大活躍でシーズン前半を無敗で折返す。後半戦になるとリバプールから獲得したブラジル代表MFフェリペ・コウチーニョや、ケガにより適応に苦しんでいたフランス代表FWウスマン・デンベレが、チームの戦術に馴染んだことでさらに熟練したチームとなった。37節のレバンテ戦で4-5でシーズン初黒星を喫するまで無敗記録「43」試合というリーガ新記録を更新し続けるなど無敵の強さをみせ、1年ぶりのリーガ優勝を成し遂げた。一方のライバル、レアル・マドリードは開幕直後から苦しむ。”エース”クリスティアーノ・ロナウドが開幕に間に合わず、5節に復帰したと思えば、カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイルが相次いで負傷。いざ復帰したロナウドも深刻な得点力不足にあえぐなど、かつてリーガ最強といわれた”BBC”トリオの姿はそこにはなかった。シーズン後半にかけて復調するも、時すでに遅し。ベンゼマは09年夏にチーム加入以降最低の5ゴールに終わり、昨季09年に加入以降ワーストの25ゴールに終わったロナウドは、それこそ上回るも26ゴールに終わった。この状況にレアル・マドリードの首脳陣はイングランド代表FWハリー・ケイン(トッテナム)やポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)の獲得を検討している。結果、同じマドリードを本拠地とするアトレティコ・マドリードにも競り負け3位でシーズンを負えた。レアルが苦しむ中復活を遂げたのが”古豪”バレンシアだ。昨季12位に終わったバレンシアだったが、シーズン途中まで2位につけるなど、シーズンを通じて好調なシーズンを過ごし4位でフィニッシュした。
 今季、リーガでは3名のクラブのユースチーム出身の選手が退団を発表。バルセロナのスペイン代表MFアンドレス・イニエスタ、アトレティコ・マドリードの元スペイン代表FWフェルナンド・トーレス、レアル・ソシエダのスペイン人MFシャビ・プリエト。これだけのチームのレジェンドが揃って退団するのは非常に珍しいことだろう。イニエスタ、トーレスは日本を始め様々なクラブが獲得に乗り出しており、現役続行を表明している。一方、生涯”ラ・レアル”を貫いたプリエトは現役引退を発表した。
 今季は、MF乾貴士(エイバル)、柴崎岳(ヘタフェ)の2名の日本人選手がプレーした。乾はエイバルの不動のLWGとして34試合に出場。5ゴール1アシストを記録しチームのリーガ史上最高位となる9位フィニシュに大きく貢献した。昨夏に2部テネリフェより加入した柴崎は、4節のバルセロナ戦で衝撃のスーパーボレーを決める。しかし、この試合の途中で負傷しチームを離脱。この負傷はシーズンを通して響き、絶対的なポジション確保には至らなかった。
 それではEvolving Dataが独自に厳選した、今季のラ・リーガの各表彰&ベストイレブンをみていこう。


▽最優秀選手
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)36試合34ゴール12アシスト

▽最優秀若手選手
FW ゴンサロ・グエデス(バレンシア)33試合5ゴール9アシスト

▽カムバック賞
FW クリスティアン・ストゥアニ(ジローナ)33試合21ゴール0アシスト

▽得点王
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)34ゴール

▽アシスト王
MF パブロ・フォルナルス(ビジャレアル)12アシスト
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)12アシスト
FW ルイス・スアレス(バルセロナ)12アシスト

▽最多クリーンシート
GK ヤン・オブラク(アトレティコ・マドリード)22試合

▽最多セーブ
GK フェルナンド・パチェコ(アラベス)124セーブ

▽最多タックル
MF サウール・ニゲス(アトレティコ・マドリード)131回

▽最多インターセプト
DF ホニー・カストロ(セルタ)89回

▽最多クリア
DF ジェネ(ヘタフェ)185回

▽最多デュエル勝利
FW ジェラール・モレノ(エスパニョール)311回

▽最多ドリブル成功
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)181回

▽最多パス成功
MF イバン・ラキティッチ(バルセロナ)2254本

▽最多キーパス
FW リオネル・メッシ(バルセロナ)89本

▽最多クロス
MF アレックス・グラネル(ジローナ)64本

▽日本人選手成績
MF 乾貴士(エイバル)34試合5ゴール2アシスト
MF 柴崎岳(ヘタフェ)22試合1ゴール0アシスト

▽順位
1.バルセロナ(CL)
2.アトレティコ・マドリード(CL)
3.レアル・マドリード(CL)
4.バレンシア(CL)
5.ビジャレアル(EL)
6.レアル・ベティス(EL)
7.セビージャ(EL予選)
8.ヘタフェ
9.エイバル
10.ジローナ
11.エスパニョール
12.レアル・ソシエダ
13.セルタ・デ・ビーゴ
14.アラベス
15.レバンテ
16.アスレティック・ビルバオ
17.レガネス
18.デポルティーボ・ラ・コルーニャ(降格)
19.ラス・パルマス(降格)
20.マラガ(降格)

2ページ目では今季のベストイレブンをご紹介!





〈ベスト11〉

▽GK
 GKにはヤン・オブラク(アトレティコ・マドリード)を選出。今季37試合に出場したオブラクは、チームをリーグ最少失点である22失点に抑えるなど、チームを救うスーパーセーブを連発。。109セーブ(3位)、クリーンシート22試合(1位)、セーブ率83%(1位)を記録。さらに、この成績に加えてPKを4本中3本セーブするというおまけ付きだ。今現在、世界最高のGKはオブラクと言っても過言ではないだろう。次点にはマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)を選出。37試合に出場したテア・シュテーゲンは、98セーブ(7位)、クリーンシート19試合(2位)、セーブ率78%(2位)を記録。さらには、バルセロナのGKらしくパス成功率が脅威の80%(1位)を記録。この調子だと6月から行われるロシアW杯のドイツ代表は、負傷明けのマヌエル・ノイアーではなく、テア・シュテーゲンがゴールマウスを守ることになりそうだ。

▽DF
 CBにはジュラール・ピケ(バルセロナ)、ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリード)を選出。30試合に出場したピケは、バルセロナの守備の要として最終ラインに君臨。失点に直結するミスは0と、シーズンを通じて安定したパフォーマンスをみせた。さらには193cmの身長を活かし、バルセロナに欠ける”高さ”という武器を、セットプレー時や守備時で存分に発揮し、空中戦を支配した。30試合に出場したゴディンは、こちらも失点直結するミスは0と、アトレティコをリーグ最少失点に抑える活躍をみせた。次点にはジェネ(ヘタフェ)、セルヒオ・ラモス(レアル・マドリード)を選出。昨夏にベルギーのシント=トロイデンから加入したジェネは、36試合に出場。身長は178cmとCBの中では小柄だが、インターセプト77回(4位)、クリア185回(1位)と高さ不足を補う安定したパフォーマンスをみせ、ヘタフェをリーグで3番目に少ない33失点に抑える活躍をみせた。26試合に出場したラモスは、得意のセットプレーなどで4得点をあげた。しかし、守備面ではラインの上げ下げの統一が出来ていない点も多く見られ、チームは44失点を喫しバルセロナ、アトレティコに次ぐ3位に終わった。
 RSBにはマリオ・ガスパール(ビジャレアル)を選出。32試合に出場したガスパールは、2ゴール3アシストを記録。タックル109回(3位)を記録し攻守に渡って存在感を発揮した。次点にはセルジ・ロベルト(バルセロナ)を選出。30試合に出場したロベルトは、昨夏にネウソン・セメドが加入したこともあり、一列前のポジションでプレーすることもあったが攻守に渡って存在感を発揮した。特に攻撃面では1ゴール7アシストを記録するなど、サイドから多くの高精度のクロスをあげた。
LSBにはジョルディ・アルバ(バルセロナ)を選出。33試合に出場したアルバは、メッシら攻撃陣と抜群の連携をみせ相手ゴールに迫った。今季はゴール、アシストもキャリアハイを更新する2ゴール8アシストを記録し、バルセロナの優勝に大きく貢献した。次点にはマルセロ(レアル・マドリード)を選出。28試合に出場したマルセロは、抜群の攻撃センスで2ゴール6アシストを記録。ただ、度々見られる軽い守備には批判的な意見もみられた。

▽MF
 DMFにはアシエル・イジャラメンディ(レアル・ソシエダ)、サウール・ニゲス(アトレティコ・マドリード)を選出。36試合に出場したイジャラメンディは、セットプレーのキッカーを任されたこともあり、7ゴール5アシストを記録。さらにはパス成功数2200本(3位)、インターセプト75回(7位)を記録するなど攻守に渡って存在感を発揮した。36試合に出場したサウールは、2ゴール3アシストを記録。緊急時には最終ラインでもプレーし、タックル数は131回(1位)とアトレティコのリーグ最少失点に大きく貢献した。次点にはカゼミーロ(レアル・マドリード)を選出。30試合に出場したカゼミーロは、5ゴール3アシストを記録。タックル数108回(4位)、デュエル勝利数249回(8位)を記録し中盤で相手チームの攻撃の芽を摘んだ。
CMFにはトニ・クロース(レアル・マドリード)、ダニエル・パレホ(バレンシア)を選出。27試合に出場したクロースは、5ゴール7アシストを記録。その正確無比なパスは今季も健在で、パス成功数1927本(7位)を記録し成功率は脅威の93%(2位)に及んだ。キーパスも64本(7位)を記録しマドリーの中盤でつなぎ役として役割を全うした。34試合に出場したパレホは、7ゴール7アシストを記録。さらには、パス成功数2025本(5位)、キーパス70本(4位)を記録し近年低調が続いたバレンシアの4位フィニッシュの原動力となった。3月にはスペイン代表に初招集を受けるも、本大会メンバーには惜しくも落選。次点にはアレックス・グラネル(ジローナ)、パブロ・フォルナルス(ビジャレアル)を選出。29歳にしてリーガ初挑戦となったジローナの主将グラネルは、34試合に出場し1ゴール7アシストを記録するなど中盤で躍動。キーパス76本(3位)、クロス64本(1位)を記録するなどチャンスクリエイトに徹し、クラブ史上初のリーガを10位でフィニッシュすることに大きく貢献した。昨夏にマラガから加入したフォルナルスは、35試合に出場し3ゴール12アシストを記録。22歳にしてアシスト王に輝いた。惜しくもW杯のメンバー入りは逃したが、大会終了後からは代表の常連となりそうだ。

▽FW
 FWにはリオネル・メッシ(バルセロナ)、ルイス・スアレス(バルセロナ)を選出。最優秀選手にも選出した”世界最高の選手”メッシは、36試合に出場し34ゴール(1位)、12アシスト(1位)を記録し得点王&アシスト王をダブルで獲得。その他にも多くのオフェンス部門の記録でも1位を獲得。ドリブル成功数181回(1位)キーパス89本(1位)、直接FKから6ゴール(1位)、エリア外から8ゴール(1位)、エリア内から26ゴール(1位)といったところか。さらに、ドリブル成功数に関しては、2位の選手と約100回の差をつけているのが超次元性を物語っている。そのメッシと共に2トップを組んだスアレスは、33試合に出場し25ゴール(3位)12アシスト(1位)を記録し、3年連続のアシスト王に輝いた。来季この2トップはさらなる進化をみせてくれるだろうか。次点にはイアゴ・アスパス(セルタ)、ロドリゴ(バレンシア)、クリスティアーノ・ロナウドを選出。セルタ復帰3年目のアスパスは、34試合に出場し22ゴール(4位)5アシストを記録。キーパスでも69本(5位)を記録するなど多くのチャンスクリエイトに関わり、悲願だったW杯スペイン代表メンバー入りを果たした。37試合に出場したロドリゴは、16ゴール4アシストを記録しバレンシアの4位フィニシュに大きく貢献。いとこであるチアゴ・アルカンタラ(バイエルン)と共に、W杯スペイン代表メンバー入りを果たした。27試合に出場したクリスティアーノ・ロナウドは、26ゴール5アシストを記録。しかし、前半戦はわずか4ゴールと衰えの声が懸念された。後半戦は得点感覚を取り戻すも、シーズンを通じて十八番だった直接FKでのゴールは「0」、さらにはエリア外からのゴールも「0」と以前と比べるとパフォーマンスが低下。来季はロナウドにとって勝負の年になりそうだ。

*あくまでも自社計測ですので、公式と異なるのはご了承下さい。

〈ベスト11 セカンドチーム〉

え、スポーツ好きなのに、まだDAZNに入ってないの?!